「うちのホームページ、もう何年も更新していない」「スマホで見ると崩れている」——そんな状態を分かっていながら手をつけられずにいる会社は少なくありません。作り直したいが、いつ動くべきか、何を準備すればいいか分からず放置してしまうのが実情です。
1. ホームページが古くなっても放置してしまう原因
ホームページの改善が後回しになるのには、はっきりした理由があります。まず、日常業務が優先され「今すぐ売上に直結しない仕事」として扱われやすいことです。制作会社に依頼した当時の担当者が退職し、更新方法も管理画面のログイン情報も分からないまま時間が経つケースも目立ちます。
さらに、リニューアルには相応の費用と時間がかかるという印象が先行し、見積もりを取ることすら躊躇してしまう会社も多くあります。結果として「壊れていないから」という理由だけで、実態は古い技術やデザインのまま運用され続けてしまうのです。
2. 作り直すべきタイミングを見極めるチェックリスト
「なんとなく古い」という感覚だけで判断するのではなく、具体的な兆候で見極めることが大切です。以下の項目に複数当てはまる場合は、リニューアルを検討する時期に来ています。
- スマートフォンで表示が崩れる、または操作しづらい
- 問い合わせフォームや電話番号がすぐに見つからない
- 会社概要・料金・実績などの情報が数年前のまま更新されていない
- 検索結果で自社サイトが上位に表示されにくくなった
- 更新作業を依頼できる担当者や業者が社内外にいない
- 同業他社と比べて情報量やデザインの見劣りを感じる
3. 今すぐできる応急処置
本格的なリニューアルには準備期間が必要ですが、その前にできることもあります。まずは会社概要や営業時間、料金など、事実として誤っている情報がないか確認し、古い記載だけでも修正しましょう。誤情報を放置すると問い合わせ機会を逃すだけでなく、信頼を損ねる原因にもなります。
次に、スマートフォンでの見え方を実際に自分の端末で確認してください。文字が読めない、ボタンが押しにくいといった問題があれば、応急的にでも制作会社や管理担当に修正を依頼する価値があります。これだけでも問い合わせの取りこぼしを減らせます。
4. リニューアルを成功させる準備の手順
応急処置で対応しきれない場合は、本格的なリニューアルに進みます。ここで準備を怠ると、費用をかけたのに結局使いにくいサイトができあがるという失敗につながります。次の順番で準備を進めてください。
- ①目的を1つに絞る(問い合わせを増やす、採用強化、信頼感の向上など)
- ②現状のドメイン・サーバー・管理画面のログイン情報を全て確認する
- ③掲載したい情報(実績・料金・スタッフ紹介など)を先にリスト化する
- ④参考にしたい他社サイトを2〜3件集めてイメージを共有する
- ⑤複数社から見積もりを取り、対応範囲と保守体制を比較する
- ⑥公開後の更新を誰が担当するかを事前に決めておく
5. リニューアル後に再び放置させないための仕組み
せっかく作り直しても、担当者任せのまま運用すると数年後に同じ問題が繰り返されます。公開後は、誰が・どのくらいの頻度で・何を更新するかをあらかじめ社内でルール化しておくことが重要です。
自社で更新体制を持てない場合は、保守運用を含めて外部に任せる選択肢も現実的です。特にログイン情報や管理体制が担当者個人に依存している状態は、退職や異動のたびにリスクとなるため、早めに整理しておくべきです。
データで見るホームページ刷新の判断材料
東京商工会議所「中小企業のデジタルシフト・DX実態調査」(2026年6月公表)によると、デジタルシフト・DXに取り組む中小企業の80.9%が「成果が出ている」と回答しています。着手した会社の多くは効果を実感しており、後回しにしている期間がそのまま差になります。ホームページの刷新も、この延長線上にある投資です。
同調査では、デジタル化を進めるうえでの課題として「セキュリティの確保」を挙げた企業が46.7%で最多でした。長く更新していないサイトは、表示崩れや情報の古さだけでなく、CMSやサーバーのバージョンが古いまま放置されている場合があります。見た目の判断より先に、この点を制作会社や管理担当に確認してください。
経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月公表)によると、2024年のBtoC-EC市場規模は26.1兆円、物販系分野のEC化率は9.8%で前年から0.4ポイント上昇しました。オンラインで調べて判断する行動は着実に広がっています。自社がネット販売をしていなくても、取引先や求職者が比較検討の入口としてサイトを見る前提で、刷新の優先度を決めるべきです。
- 取り組んだ中小企業の80.9%が成果を実感(東京商工会議所、2026年6月公表)——着手の遅れは差として残る
- デジタル化の課題は「セキュリティの確保」が46.7%で最多(同調査)——古いCMS・サーバーの放置は優先確認事項
- 物販系分野のEC化率は9.8%、前年から0.4ポイント上昇(経済産業省、2025年8月公表)——サイトは見られる前提で判断する
出典
- 東京商工会議所「中小企業のデジタルシフト・DX実態調査」集計結果(調査期間2026年3月25日〜4月15日、回答1,272社)(2026-06公表) www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1209648
- 経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月26日公表)/確認ページは日本商工会議所『日商 Assist Biz』の報道記事(2025-08公表) ab.jcci.or.jp/article/116963/
※ 2026年9月12日 に公的統計をもとに追記しました。
まとめ
ホームページは「壊れていないから」ではなく、スマホ対応・情報の鮮度・更新体制の3点で作り直すタイミングを判断すべきです。応急処置で誤情報を直しつつ、本格的なリニューアルは目的の明確化とログイン情報の確認から始めてください。最初の一歩として、まずは自社サイトをスマートフォンで開き、表示崩れがないか今日中に確認しましょう。
By Affelhansa Strategic Research

